ロシアの一連の報道をみてのことであるのだが、先に断っておくがロシアの歴史や民族などの背景も理解しておらず、本当の目的なども分かっていないため、そのことに対して特に何か意見を言うつもりはない。
ロシアの一連の報道に限らず、組織もしくはそのトップが何かしらの話題になっている時によく「このひとは組織のどこに所属してどのような指示を受けているのだろうか」「もし自分がその組織の一員だったら/トップであったらどのように振舞うのだろうか」みたいなことを考えることがある。
まず単純に思うのは、トップの尋常じゃない決断力というのかリーダーシップというのか、当たり前だが僕ならとても孤立や恐怖心から普通の精神状態でいられないだろうなと感じざるを得ない。
国や戦争というのはちょっとお題として大きすぎるが、組織のトップがある程度の批判や反対があるのを承知で決断すること自体は、小さい組織でもあることかと思う。
また決断をする際には、批判を覚悟しつつも、やはり反対する人に対してもある程度納得というか理解はしてほしいことから、会社内であればそのために関連部署にネゴをしたり、何かしらの発表の際には経緯などしっかりと説明を入れたりして対応するのが一般的な行動と思われる。
この一連の報道において、たまたまロシアの駐日大使の方がテレビに出ているのを見かけた。
そこで話されいるコメントを聞いて、正直これは大使どころか「子供のおつかいかw」と思ってしまうほど回答準備ができていないことに驚いてしまった。もしかしたら観た方も多かったのではないか。他にもロシア内の外交官だったり、何かしら国を背負って発言している人のコメントを聞く限り、本当のことなのか?と疑う発言が多いようにも感じてしまった。
普通の感想を言えばそれだけなんだが、このロシア駐日大使の身になって考えてみると疑問が残る。
なぜトップもしくは中枢の人に、しっかりとした主張すべき骨子を確認してこなかったのか?
トップが決断する際には、目的や正当性などしっかりとした大義名分があることが基本だと思う。これがブレなければ、一般的なことであれば、反対する人の主張も真摯に向き合えるし、場合によっては反対の人からも賛成を引き出せることもある。
もちろん戦争という事柄からして言えないことが多くあることは理解している、ただ、日本にいる大使が日本人に向けて言うのであるから、それこそ歴史や民族の問題です。他の国の人たちには理解できません。というようなことを大義名分にすり替えることもできてしまうのかと思う。少なくとも子供染みた主張や支離滅裂を避けることくらいはできるのだろう。
そのうえ、さらに想像に想像を重ねてみると、
支離滅裂な状態をわざと演出したのだろうか?
とも考えてみたくなる。
そもそもこの大使も戦争に賛成ではないかもしれない、何かしらの理由を聞いているがとても言えたものではないのかもしれない、しかも対応によっては、日本からの批判ではなく、ロシアからの圧力というのもあるのかもしれない。
結果、日本人がロシア駐日大使に対して、だめだこりゃ。状態になっているのではないだろうか。
普通、マネジメントがなされている状態であれば、主張すべきことなどを本国がコントロールするだろうし、もしそうでなくとも、駐日大使も政治家としてのリーダーである側面を考えると、何かしらの成果やその存在を示すのが普通である。
もしどうにも出来ない理由があり、その落とし所に、この結果を持ってきたとするならば、凄いマネジメント力である。
マネジメントは理想を実現し、誰しもが正解だろうとする結果をだすのがわかりやすいが、目的の達成や職務を遂行するのに、60点に落としたり、早めに区切りをつけることは往々にしてあり、いろいろな正解がある。
どんな組織でも歴史や文化があり、外部からわからないことも多い。(不謹慎なことかもしれないが)起こっている組織のマネジメントや個人の役割など想像をしていくと、何かのヒントを得られるかもしれない。